子どもは、大人に向かっていろいろと質問をしたがるものだが、その質問がきっかけになって発明されたのが有名な化学調味料。
発明者は、池田菊苗博士である。
池田博士がある日、夕食をとっていたときのこと。
その日のみそ汁がとてもおいしかった。
「これはうまいね、何のだしを使ったのかね」と、博士が奥さんに聞くと、
奥さんが、 「きょうは、コンブをたくさん入れたのですよ」
すると、一緒に食事をしていた長女が質問した。
「コンブを入れると、どうしておいしいの?」
「バカだなあ。それはコンブの中にうまいものが はいっているからじゃないか」と長男。
「じゃ、そのうまいものってなにさ」
長女が追及してきたので、長男はすっかり困ってしまった。
子どもたちの会話を聞いていた池田博士は、 「そうだ! コンブの中にどんなうまいものがはいっているのか、調べてみよう」と思いついた。
これが化学調味料発明のきっかけである。
子どもの質問をうるさがっているようでは、発明なんかできないということか。

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