水の重さは一立方センチで一グラム、二リットルのしょう油ビンいっぱいでは二キログラム、といったぐあいに、比較的少量の水なら重さもすぐにピンとくる。
ところが、さて分量がふえてくると、ちょっと見当がつかなくなる。
そこで目安になるのが家庭の風呂オケ。
その寸法をざっと一メートル四方とすれば、満タンにした水の重さは一千キログラム、つまり一トンということになる。
水も案外重いものだが、もっと意外に思うのが 空気の重さだ。
摂氏零度、一気圧のとき、一リットルの空気の重さは約一・三グラム・・・といって もピンとこないかも知れないが、普通の日本間の八畳の部屋全体で、ざっと三十キログラム分の重さの空気がつまっていることになる。
だから、地上数百キロメートルまでおおっている空気全体の重さとなると、こりゃもうタイヘン。
一平方センチ当たり一キログラムもの圧力があることになるが、そんななかで、どうして人間はケロリとしていられるのか。
しかし、驚くことはない。
海の底で魚が平気でくらしていられるのと同様で、一方向からでなく、まわり全体から圧力が平均してかかっているから、別に重いともなんとも感じないわけなのだ。

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