男子一生に5000回

「人、生二十の者は四日に一たび泄す。三十の者は八日に一たび泄す。四十の者は十六日に一たび泄す。五十の者は二十日に一たび泄す。六十の者は精を開じてもらさず」

江戸時代の学者、貝原益軒の『養生訓』の有名なくだりである。

二十代では四日に一回、三十代では八日に一回・・・の割合がよろしかろう、という男性向けのアドバイス。

年代を二乗(二十代なら2×2)したものが、禁欲期間とほぼ一致しているので覚えやすい。

ところで、ものの本によると、江戸中期の男の結婚年齢は平均十八歳。そして平均寿命が四十八歳とあるから、現役プレーヤーとしての活動期間は、ほぼ三十年。

これに、 さきの『益軒式法則』をあてはめて単純計算して みると

10代 365(回) × 2 (年)=730回
20代 91.3×10=913回
30代 45.6×10=456回
40代 22.8×8=182.4回

江戸の平均的男性の「生涯回数」は、ざっと二千二百八十回ということになる。

もちろん、いつの時代にも例外はあるもので、西鶴の「好色一代男」の主人公、世之介あたりになると、ざっと見 積っても平均値の五倍、すなわち軽く一万回をオ ーバーしそうな気配だ。

栄養は行きとどき、平均寿命も当時よりぐんとのびた現代人にあっては、その数において、江戸時代の男たちのおよぶととろではない。

さる識者が「現代版養生訓」としてあげる数字では・・・

〈二十五歳~三十歳〉毎日または一日おき
〈 三十一歳~四十歳〉三日か四日に一回
〈 四十一歳~六十歳〉五日か六日に一回
〈六十歳以上>七日~十日に一回

二十六歳で結婚し、七十歳で死亡すると仮定して、短いサイクルのほうで計算すると、現代人の生涯回数は「五○○○回」。

なお、精液の総量1万7500cc、精子の総数1兆7500億匹。


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